歯周病や歯間の虫歯を予防する効果的な方法といえば、デンタルフロスです。とはいえ、歯と歯の間に糸を入れるスペースなんてないし、痛そうだし、面倒くさそうだし、と避けている人は多いはず。

そこで、今回はデンタルフロスの使い方と効果を改めてご紹介します。また初めて使うという人のために、どのようなデンタルフロスが良いのか、糸ようじと、どちらが使いやすいのかも解説します。

デンタルフロスの使い方や選び方で迷っている人は、ぜひ参考にしてみてください。

デンタルフロスを使う理由と歯周病予防の効果

デンタルフロスは、歯と歯の間をきれいにするための糸状の清掃道具です。歯ブラシでは届かない歯と歯の間を掃除するのに最適ですが、使い方が分からなかったり面倒臭そうだったりと、日本では使っている人は少ないのが現状です。

しかし、歯科医療が進んでいる欧米ではデンタルフロスは当たり前の存在。歯磨きのステップの一部として定着しています。そのため、先進国である日本でデンタルフロスが浸透していない事実に驚かれることが珍しくありません。

それほどまでにデンタルフロスが欧米で一般化している理由は、歯と歯の間の状態が口内環境にとても重要だからです。虫歯も歯肉炎も歯周病も、歯と歯の間に残った汚れが原因で起こることが多いのです。

歯と歯の間には、食べかすが入り込んでしまいます。やっかいなのが、先述したように歯と歯の間は歯ブラシでは届かないということ。つまり、どんなに一生懸命に歯磨きしても、それだけでは歯と歯の間は汚れたままです。

入り込んだままの食べかすは、やがて口内環境(体温や細菌の存在など)の影響で腐っていきます。また、細菌と接触すると歯石や歯垢となり、細菌を増やす住みかができあがります。

虫歯や歯周病は、細菌が食べかすなどを食べて吐き出す毒ガスによってできます。毒ガスが歯の表面を溶かし、内部にまで細菌が入り込んでしまうと虫歯ができ、歯の根元や歯ぐきを炎症させれば歯肉炎や歯周病となるのです。

デンタルフロスで歯と歯の間を掃除すれば、この食べかすによる負の連鎖は起こりません。エサとなる食べかすがないため細菌は増えにくくなり、増えないため虫歯や歯周病などを発症する力も弱くなるという具合です。

歯周病は歯と歯ぐきの間に食べかすや歯垢が溜まって起こるため、何となく歯の側面(口を「い」の形にすると見える部分)やその根元の歯ぐきを掃除すれば予防できると思っていないでしょうか。

しかし、いくら歯の側面や根元部分を掃除しても、歯と歯の間に汚れが溜まっていれば、そこから細菌が歯ぐきのほうへ下りていってしまいます。歯ぐきの中で歯の根元全体にぐるりと回って、細菌が広がる可能性もあります。

とある歯科医師によると、どんなに歯磨きの上手な人でも、歯磨きで歯垢を除去できているのは6割で、残り4割の汚れを口内に残しているそうです。その4割は歯と歯の間などに残った汚れなのですが、デンタルフロスによって2割は除去できます。

歯磨きにデンタルフロスでのケアを加えるだけで、口内の8割もの汚れを除去できるようになります。

虫歯や歯周病の予防はいかに口内の細菌を減らすことができ、どれだけ増やさないようにできるかが大切です。デンタルフロスを使うだけでここまで汚れの除去率が変わるのであれば、ぜひとも取り入れたいケアではないでしょうか。

デンタルフロスと糸ようじの違い

デンタルフロスと糸ようじの違いは、簡単に言うと「柄」があるかないか、の違いです。ただし、これには少しだけメリットとデメリットの違いも含まれます。

デンタルフロスは初心者にとっては使いにくいデメリットがあります。一方で自由自在に曲げられるため、歯の形に合わせて歯ぐきとの境目もしっかり磨くことができます。また、好きな長さで切って使える点もメリットです。

糸ようじは初心者でも使いやすく、また唾液に指先が触れることがないため、「いくら自分の指でも口内に突っ込むのはちょっと・・・」という人でも気軽に使えます。一方でまっすぐにしか糸が張られていないため、自由度が低いデメリットもあります。

このことから、初心者の人には糸ようじのほうが使いやすくておすすめです。百均でも販売されているので、まずは安価なものを試してみてください。

また、デンタルフロスにはワックスを塗ったタイプもあり、歯と歯の間が狭い人でも糸を通しやすくなっています。糸ようじでは、少なくとも店頭やインターネットで探したところ、ワックスつきのものはありませんでした。

糸ようじはコスパが良くないので、慣れた頃にワックスつきのデンタルフロスへ変更しても良いでしょう。ただし、最初のうちは使い勝手の違いや難しさに戸惑ってしまいます。慣れるまで根気が必要なため、時間に余裕をもって使いましょう。

デンタルフロスの選び方

デンタルフロスの選び方は、歯と歯の間の隙間がどれくらいあるかで決めます。最初のうちは判断しにくいため、最も安価なものから始めると良いでしょう。

また、ワックスつきのものを選ぶと歯と歯の間に入れやすくておすすめです。最初は歯と歯の間に糸を入れることに慣れるのを目的とし、滑りやすいワックスつきで練習しましょう。

歯と歯の間が少し広めだったり、デンタルフロスに慣れてきた人は、ワックスつきではない通常タイプを試してみてください。ワックスの滑りがなくなった分、歯垢を絡めとりやすくなっています。また、掴んだ糸も滑りにくいため使いやすさがアップします。

さらに歯と歯の間が広い人や、もっと歯垢を除去したい人は、口内で糸がスポンジ状にふくらむエクスバンドタイプを使ってみましょう。糸がふくらむので歯と歯の間に入れにくいですが、除去率はトップレベルです。

指に唾液がつくのが嫌な人や初心者の人は、柄のついた糸ようじを使いましょう。Y字タイプとF字タイプがあり、奥歯をとくに清掃したい人はY字タイプを、前歯を重点的に清掃したい人はF字タイプがおすすめです。

ちなみにフレーバーのついたタイプなど、意外にもデンタルフロスにはバリエーションが存在します。自分の好みも考慮して選ぶと、毎日使うのも苦にならないでしょう。

高齢者には歯間ブラシがおすすめ

ここで注意したいのが、高齢者の人です。多くの高齢者は歯が抜けたり歯ぐきが下がったりして、歯と歯の間の隙間がかなり広くなっている場合があります。この場合はデンタルフロスや糸ようじを使っても意味がありません。

歯ぐきが痛んでいると、フロスで力をこめたために歯がぐらついてしまう可能性もあります。そのような人は、デンタルフロスや糸ようじよりも広範囲を清掃できる歯間ブラシがおすすめです。

自由に先端を曲げることができ、柄もついているため使いやすいです。高齢者の他、歯並びの影響で歯と歯の間に隙間が開いている人なども歯間ブラシを使ってみてはいかがでしょうか。

実際にフロスを使ってみた感想

せっかくなので、実際に管理人がデンタルフロスを使ってみた感想をご紹介します。普段は糸ようじタイプのものを使っているのですが、慣れてくると一箇所掃除するごとに新しいのを出さなければいけない点が気になってきたのです。

コスパが良くないな、と。かといってひとつの糸ようじで全ての歯と歯の間を掃除することはできません。一部歯周病菌が発生している場合、糸ようじを介して全ての歯に感染させてしまうからです。

実は、一度これをやってしまったことがあります。歯肉炎が起こった時に使った糸ようじで反対側の歯も清掃してしまったのですが、結果、次の週には同じように歯肉炎となっていました。

このようなことがあるため、糸ようじは1箇所使うごとに取り替える必要があります。そのため、百均で購入してもすぐに使い切ってしまい、経済的とは言えませんでした。少しでも安く済ませようと考えた結果、デンタルフロスを試すことにしました。

購入したのはこちらのデンタルフロスです。パッケージでお察しのとおり、桃のフレーバーがする商品です。

軸を回転させると開封でき、このように糸を引き出すことができます。

引き出した糸はケースについた金具部分で簡単に切れます。ハサミを使う必要はありませんが、ワックスで滑りやすいので短い糸だと切れにくくなります。

さっそく糸を引き出し、使う準備。糸は指に巻きつけて使います。こうすることで力を入れやすくします。短すぎると指に巻いただけで使うスペースがほとんどなくなってしまうので、40cmを目安に引き出しましょう。

引き出した糸で、もっとも気になる奥歯部分から掃除することにしました。が、何度やっても歯に引っかからない。ワックスがついて滑りやすい上、意外と口内で指を動かすのは難しかったです。

なんとか巻きつけて清掃できましたが、糸ようじにくらべて使いづらいし根元まで入れにくいしで、デンタルフロスの難易度に打ちのめされました。しばらくは大人しく糸ようじを使おうと思います。

ちなみに、歯と歯の間が狭すぎてフロスが入らない場合は横に往復させながら少しずつ入れると入ります。取り出す時も横に往復させながら上に上げるだけです。

☆今回使ったデンタルフロスはこちら☆

使用したのは、こちらのデンタルフロスです。

>>『OKAMURA デンタルフロス DROPS ピーチフレーバー』詳細ページへ

桃のフレーバーが売りの商品でしたが、使っている最中はとても桃の香りを楽しむ余裕はありませんでした。開封した時にふと香る程度なので、香りのあるタイプを購入する際は、あまり香りを楽しめない可能性も考慮しましょう。

デンタルフロスの効果まとめ

デンタルフロスは、歯磨きでは落とせない汚れを落とすのに必要なアイテムです。面倒臭いイメージがあって使うのを避けている人も多いとは思いますが、虫歯や歯周病対策のためにも早めに挑戦してみてください。

ちなみに、管理人自身も面倒なので夜寝る前のケアでしか使っていません。本来は毎食後の歯磨きで使うべきですが、無理に毎回使っても面倒臭さが勝ってそのうち使うこと自体を止めそうな気がしたからです。

毎回使うのは面倒だと言う人は、管理人のように寝る前の歯磨きで使う習慣をつけてみてはいかがでしょうか。就寝中がもっとも細菌が増えやすい時間帯なので、何もしないよりは予防効果があります。

おすすめは、初心者でも使える柄つきの糸ようじ。指に巻きつけて使うデンタルフロスは使いづらいので、歯と歯の間の清掃に慣れてきてから使うかどうか考えてみてください。

また、歯周病は知らぬ間に発症しているものなので、デンタルフロスをして血が出たり歯が浮いたような感覚がしたり、異常を感じたら歯科医で見てもらいましょう。

近年は歯周病専門に研究している歯科医も多いので、そういった歯科医院を選んで受診すると安心です。

☆今回試したデンタルフロス☆

ワックスつきで初心者向けなので、糸ようじからフロスへ移行する人にも使いやすいです。

>>『OKAMURA デンタルフロス DROPS ピーチフレーバー』詳細ページへ






研磨剤は歯の表面を傷つけて着色汚れの原因になります

研磨剤なしの歯磨き粉特集はこちらへ